ジェイティー

ロッキーVSドラゴ:ROCKY IVのジェイティーのレビュー・感想・評価

ロッキーVSドラゴ:ROCKY IV(2021年製作の映画)
4.1
ソ連から訪米してきたボクサー「イワン・ドラゴ」はチャンピオンのロッキーとの対戦を望む、それを受けてアポロはエキシビションマッチに名乗りをあげドラゴと対戦するも成す術もなく帰らぬ人なってしまう。
ロッキーは悲しみにくれるもアポロと同じように内に秘めた闘志を奮い立たせドラゴとの対戦に挑むお話。

ロッキー4のディレクターズカット版ですが、半分は別カットなので最早それすら生ぬるいと思えるような仕上がりです。
パッと見の印象ではこれまで少し浮いている印象がありましたが、他のシリーズの中にスッと納まっているような感じがしました。

なによりその後のクリードに関連する作品なので、親和性は増したのではないでしょうか。
特に印象的なのはアポロのお葬式の時にロッキーの弔辞の内容が変わっていて前は気持ちを押し殺すように淡々としていた感じが、今回ボロボロに泣いているバージョンに変わっててこっちの方が断然ロッキーっぽく不器用な感じがして凄く良くなっていると思い、こっちももらい泣きしそうでした。
クリードでアドニスが言っていた「良い弔辞だったらしいね」という部分も感慨深さが増す改変ですね。
アポロの生まれ持った闘争心を変えることができないという心情がとてもよく出ている点や、ドラゴのアイデンティティを押さえつけられている描写の追加など見所満載で満足です。

しっとりしたシーンが増しましたが、しっかり熱いシーンは残す采配は失敗もあるけれど常に観客と向き合う姿勢を持っているスタローンならでは

一度は劇場で聴きたかった名曲の数々、山の上での「ドラゴー!!!」
音質や画質の向上も相まって実に映画館で観てよかったと思える作品です。
ランボーもできれば観てみたいなぁ(幻の3時間版とか)