ゴン吉

イチケイのカラスのゴン吉のレビュー・感想・評価

イチケイのカラス(2023年製作の映画)
4.1
癖のある裁判官と若手女性弁護士が地域に隠された陰謀に挑む法廷ドラマ。 
黒木華と竹野内豊がW主演、斎藤工、田中みな実、向井理らが共演。
原作は週刊漫画誌「モーニング」に連載された浅見理都のコミック。
TVドラマの劇場版。 

舞台は岡山県。イージス艦と貨物船が衝突し、貨物船の乗組員が全員死亡する事故が起きる。貨物船のミスとして処理されるが、貨物船の亡くなった船長の妻(田中みな実)は納得せずに、史上最年少の防衛大臣(向井理)に包丁で切り付ける傷害事件が起きる…

アクの強い裁判官(竹野内豊)が強引に調査を進め、正義感溢れる坂間弁護士(黒木華)が諸突猛進で突っ走り、地域に隠されたパンドラの箱を開けてしまう。
そこには国レベルの秘密に加えて、地方ならではの様々な人々の思惑が交差していた。
真相究明により、地域社会は崩壊し、多くの人たちが生活の糧を失ってしまう。
真実を明らかにすることが必ずしも人の幸せに繋がらないことを、作品は訴えている。
とは言え終盤はそれなりにまとめており、切なくも心温まるヒューマンドラマに涙です。
個性的なキャラたちも魅力的で、沢山の伏線が終盤で一つにつながるミステリーも楽しめた。
「たとえ法が不完全であっても 僕たちは法を信じ いかなる場合も法をもって誰かのために真摯に向き合う それが使命 真の法律家らしい選択だと思うよ」  

2024.1 フジテレビで鑑賞(土曜プレミアム・地上波初放送)
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