三浦透子が屋外で煙草を燻らすジャケが印象的な本作。随分前にチェックしていたが、漸くNetflixにて鑑賞。
エンディングの三浦透子の歌が良かった。
浜松市が舞台だった。ところどころ浜松弁らしき言葉が出ていてあれ？って思っていたら、履歴書が出てきて確定。
恋愛感情が湧かない、性的な欲求が少ないという蘇畑佳澄が主人公。昨今の映画やドラマでもよくテーマとなるセクシャルマイノリティの一つ。LGBTQIAのAに当たるアセクシャルだとか。
もちろん本作ではそれがテーマではあるが、性的指向でなくとも、この年齢で結婚していない、結婚したくないという人は多く、社会的には違和感は全くない。
ところどころ佳澄が困惑するシーンはあるが、深刻な訴えではなく、まったりした雰囲気が作品全体にあるのが好ましかった。海を眺めたり、タバコを燻らしたりといった描写の効果もあるのかと。
前田敦子が思いの外、インパクトのある役だった。AKB卒業後はタレントとしてどうかなと思っていたが、本作の画面の中では華があった。女優としてもっと活躍できるのではないかとも。
娘のある決断に対して"お前が決めたんならそれがいい"と全肯定する父がとても良かった。そういう親でありたいとも思う。
