ぴか

Blind Mindのぴかのネタバレレビュー・内容・結末

Blind Mind(2021年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

短編なのにたくさんキーワードがある。
気になったのは、視覚障がい、ルッキズム、Aセクシャル、美しい、自主制作。
監督の祖母が視覚障がいとのことで、メイキングで演技指導されていたが、この事実知る前から説得力があった。目を覚ますシーンでルームメイトと対比があって、なるほど光を感じないからあんな起き方なんだとか、眼球のうごき、目に力のない感じ、ひきつったような目の筋肉の動きも素晴らしかった。日常生活を切り取ってあり、視覚障がいの方がとても気になるようになった。公園のシーンの友人からいいように使われて騙されてないかと言われるシーンは極端で違和感を感じたけど、そういう観点でなくても視覚障がいの人と付き合っているといろんな偏見を感じるのだろうと回数を重ねて思った
ルッキズム。大なり小なり多くの人が持っているコンプレックスからで、それを視覚障がいと掛け合わせるのは分かりやすい。見えないと本物を感じれる気がして羨ましく思った。
セクシャリティのカテゴライズは本当に難しい。Aセクシャルをこれで初めて知ったけど、ひとくくりにできない。
美しいはほんとに美しい。この表現をあまり使ったことなかったから、ピンと来なかったけど、ジワジワ伝わってきた。実際に映像としても美しいけど、愛しいものは美しい。美しくみえる。自分の感情がのって。
なんでこのテーマで、短編で、この描写?言い回し?コロナ禍での中断など知れば知るほど、ひとつの作品を作り上げることの大変さを感じた。熱量を感じた。
音楽もとても好みで、オープニングとエンディング両方ともいい。
ぬるっと始まり、ワクワクして終わる。
どのシーンも良くて、長編で見たい。
あっという間に終わって、テーマが多く、見るたびにフォーカスするところが変わって面白い。
配信、もしくはパッケージ化を強く希望します!
ぴか

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