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パリの記憶のoのレビュー・感想・評価

パリの記憶(2022年製作の映画)
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パリで起きた同時多発テロの傷はまだ癒えないことを実感させられる静かな力作。
生存者の複雑な感情をつぶさにすくい上げようとしていて、生存者の中にも多様性があって、亡くなってしまった遺族の気持ちも人それぞれ。
主人公は事件当時の記憶がすっぽり抜け落ちていて、ストーリーはある意味ミステリーの探偵物のように進んでいく。
事件の前と後で何もかも変わってしまった。けれども、生き残った人の人生は続いていくし、人との関係は変わっていく。
そんな生存者の気持ちの揺れ動きを、『ベネデッタ』での好演が記憶に新しいヴィルジニー・エフィラが見事に演じていて、見た人の記憶に残る映画だと思った。
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