緑色は有色人種、動物は外国人、オズは父権の象徴として描かれるミュージカル、なるほど痛快で興味深く見た。
前半、ダンスホールで2人の距離がぐっと近くなるシーンが個人的ハイライト。
アリアナのグリンダが終>>続きを読む
ショーン・ベイカー監督の映画は『タンジェリン』から見ていて、まさかこの作品がパルムドールに選ばれるとは思いもしなかった。
終盤まで起きるべくしてイベントは起こり、キャラクターは与えられた役割通り動いて>>続きを読む
これは邦題が秀逸。
若くして人気者になって倫理的にまだまだ危うさがある息子と、シェルターを営む母の世界が交わるまで。
印象的だったのは母親の方で、リベラルで倫理的だけど、慈善が目的化して偽善になりかけ>>続きを読む
大森南朋と浅野忠信、普通に楽しそうだった(笑) 個人的に宇野祥平にはシリアスなキャラを演じてほしかったけど、これはこれでよし。
メタ視点にメタ視点を重ねるような作風で、よくもまぁこの内容で撮らせてもら>>続きを読む
『セプテンバー5』を見たので、その後を描いたこちらも。
今のパレスチナとイスラエルの因縁は今に始まったことではないことを痛感させられる。
あの子が一時帰宅するシーンの緊張感はハンパない。
あからさまに>>続きを読む
いつの間にかフェイクニュースが日常的に飛び交うようになった今、事実に基づいた報道をあらためて考える上で示唆に富む作品。
テレビの報道チームではなく、スポーツ番組のチームが事件に直面して即座に判断を迫ら>>続きを読む
具体的な描写はもちろんありませんが、サバイバー映画なので注意喚起が必要だと思いますので最初に書いておきます。しかもダブルパンチでけっこう食らった。。
ジェシカ・チャステインがシングルマザーのシルヴィア>>続きを読む
プロテスタントのアン・アスキューが市井の人々に森の中で演説する姿が素晴らしい。
主演の2人は熱演しているけど、この冒頭シーンの印象に勝るシーンが後半に見当たらなかったのは惜しいところ。
見る前から想像していた以上に壮絶。
イスラエル軍の横暴は言わずもがな、ハマスの大規模な攻撃以降、イスラエルの入植者(一般人)による報復は度を越してる。
イスラエルがハマスをテロリストと呼ぶのなら、国家>>続きを読む
山下リオ史上最高傑作誕生では?
いい歳してうじうじ考えてみっともなくても自信なくても、率直でウソがないのは主人公・雪子の美徳なはず。
同僚の先生のキャラ分けは典型的な気がするけどバラエティに富んでるし>>続きを読む
この映画が世に出たことはイランにとってとてつもなく意義があることで、監督や俳優、製作に携わったすべての人たちに拍手を送りたい。
現実にイランで起きているすさまじい理不尽は、世界的にまれに見るほど平和で>>続きを読む
いつか見ようと思いつつ、配信もなくレンタルショップも近くになく先延ばしにしていたところ、映画館で見られてよかった。パピヨンとドガの過ごした年月を思えば2時間半なんて短いものです。
この時代を舞台にいま>>続きを読む
ゴダールの死後、映画人は尊厳死に取り憑かれたかのよう。
フランソワ・オゾンの『すべてうまくいきますように』は尊厳死を実現する可能性を示唆する意味で誠実な努力が感じられたけれど、アルモドバルの本作はいく>>続きを読む
映画館で見るのはたぶん初めて。
何度見てもあのラストシーンは本当に最悪で最高だと思う(ほめてます)。
ブラピ演じるミルズの若々しさの中にあるひたむきさ、モーガン・フリーマン演じるサマセットのいぶし銀、>>続きを読む
『ボーダー』、『聖地には蜘蛛が巣を張る』のアリ・アッバシ監督がトランプを題材にした映画をセバスタ主演で撮ったからにはやはり見逃さず鑑賞。
描き方はそこまで露悪的でも批判的でもないからこそ、トランプがど>>続きを読む
昨日見た『リアル・ペイン』と不思議と重なるような内容。
ローレンスはただの映画好きじゃないことが途中でわかるので(好きなものにしか興味がない、他人の気持ちがわからないから気にならない、思い通りうまくい>>続きを読む
ジェシー・アイゼンバーグのキャリア史上、5本の指に入る素晴らしい作品だと思う。キーラン・カルキンもエキセントリックなキャラクターを見事に体現。この2人なくしてこの映画は成立しなかったと思う。ガイド役の>>続きを読む
ルイス・クーがこういう世代の橋渡しを担う役柄を演じるようになったのだと思うと感慨深い。さらにはリッチー・レンまでいるし、サモ・ハン・キンポーはお約束のようで頼もしかった。ちょい役のアーロン・クォックが>>続きを読む
別の人の『Perfect Days』とでも言いましょうか、来たるべき不安という敵・認知症と、おひとり様の人生の仕舞い方を考えさせられた。
ほぼ一人芝居状態の長塚京三さんはさすがの存在感。端正な撮影は安>>続きを読む
果樹園でもやりながら人生ゆっくり過ごしたい、そんなありふれたことを考えている中年男性警官が村の事件に遭遇。
ムラ社会の閉鎖性を嫌なほど思い知らされながら、出会った若者にまだ熱かった若き日の自分を重ね、>>続きを読む
松浦さんのアウターがすぐ変わってしまったこと、彼のTシャツと彼女の服の季節感の違い(不釣り合い)、カレーあっためないの?問題、弘前めぐりのシーンがほぼ室内でお散歩感が出ないところが違ってたらハマったか>>続きを読む
新海誠はアニメーターらしくジブリへの憧れと次世代として受け継いでいく意思があることがうかがえる作品。
あくまで舞台は現代で、セカイ系であることはブレなくて、ジブリ要素を恥ずかしげもなく盛り込み、逆転版>>続きを読む
坂本龍一さんによるオーケストラは、ピアノやシンセで聴くのとはまた違った奥深さ、広がり、厚みがあって、よく聴き慣れた曲も違った良さが発見できて新鮮だった。
中でも、藤倉大さんがアレンジしたballet >>続きを読む
新地町の方と併せて鑑賞。
やはり福島と宮城は東日本大震災で受けたものが少し違うのだと感じた。もちろん、福島の中でも、宮城の中でも、その場所によって被災状況は異なるのだけれど。
印象的だったのは歳の近い>>続きを読む
東日本大震災の記録として貴重なドキュメンタリー。
この映画は当事者性を浮き彫りにしていて、当事者同士の話には同じ経験をしたもの同士のつながりがある。
一方、現地の人と外部の人である濱口さんが話をすると>>続きを読む
まだまだザルだった時代のバブル栄枯盛衰ドラマ。
トニー・レオン、アンディ・ラウ、サイモン・ヤム、インファナル・アフェア好きなら最後までたのしめるかもしれない。
ただ、全体的にのっぺりとした印象。あと、>>続きを読む
基本的に『12人の怒れる男』の二番煎じながら、『フライト』要素も加わった感じ。ニコラス・ホルト、トニ・コレット、J・K・シモンズなど各キャスト好演してますが、個人的にはクリス・メッシーナを推したい。
ジェイソン・ステイサムらしい無双映画。
詐欺被害がちょっとアレすぎてウソでしょ!?と思うし、ビルにすんなり入れたり、ラストもどうかと思うんだけど、野暮なツッコミはさておき、ステイサムの流れるようなアク>>続きを読む
人に対して攻撃的な人とは意識的に距離を置くタイプの人間としては、親と衝突したり嗚咽したりするシーンがしんどくて、かつそういうシーンが長回しされるから精神的にキツかった。
話としてはやや詰め込みすぎな気>>続きを読む
『あのこと』のオードレイ・ディヴァン監督が『エマニュエル』を撮るなら単なるエロティシズム映画にならないと思ってたので、意外と普通な印象。
構成はしっかりしてて見やすく、挿入至上主義的な男性主体の単調で>>続きを読む
悲惨な様子のエルサレムではなく、路地裏の、市井の人々のエルサレムが見えてくる貴重なドキュメンタリー。
アフリカ系パレスチナ人のツアーガイド・アリの語りが多いのが印象的で、かつてはPFLPの活動家でアラ>>続きを読む
一人の自立した中年女性の生活と変化を描いた点でものすごく意義のある作品。
男性が女性を性的にまなざすカメラワークは見慣れてるけど、女性が男性を性的にまなざすカメラワークはなかなか出会ったことがなく、か>>続きを読む
たいしたファンでもないのにライブヒストリー2007〜2016に続いて見に行ったのは、やっぱり中島みゆきの魅力に尽きると思う。
抑揚があり伸びのある力強い歌声、どこか少女のようにチャーミングな立ち居振る>>続きを読む
映画館で見るのはたぶん2回目、せっかくリマスターされたので見に行ったら前より数段よく思えた。
子供の頃、近所にあったオンボロ屋敷とかあったのを思い出すけど、もうとにかく三國連太郎のおじいちゃん力が素晴>>続きを読む
映画館で見るのはたぶん2回目、リマスターされてよかったな〜としみじみ。
相米慎二は室内空間の見せ方がうまくて、映画が進むにつれてこの家族が住む家の間取りが少しずつわかってくる。つまり広がりがある。
田>>続きを読む