ベラボー

雑魚どもよ、大志を抱け!のベラボーのレビュー・感想・評価

雑魚どもよ、大志を抱け!(2023年製作の映画)
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古き”良きなき”昭和末期の悪童たちを当時の男の子視線・価値観で描いた青春群像。
傑作とか秀作とかではない歪さ野蛮さ。
胸撃たれた。
デフォルメあれど何もかもがナマい。
これが昭和の”多様性”。悪しき文化。
が命にも替え難き何かもある。
やはり傑作だ。
本年度暫定1位更新🥇

想像していた作品と全く違っていてメン喰らった。アク強し。確かに「ションベンライダー」味も。
あの時のあの子やあの地域やあの価値観。戻りたくない時代と思い出。だけど懐かしい。後から他人から何叩かれようとあの時だけの命より大切なこと。全然独り善がりかもだけど。

”今”の(後出しで何とも言える)価値観・視点を排した野蛮そのものの描きだからこその”今”いや当時からもそうに違いないという批評性。
粗く荒くも伝わってくる。
男の子たち(も大人たちも)皆良かった。特に隆造くん。素晴らしい

起こるだろう批評批判想定できるし、現に自分ですら至るところで感じたし。 
でも。
ノスタルジーでも露悪的でも告発的でもなく。
鑑賞後感は何故だかいつか読んだ国語の教科書の一篇や図書室で借りた児童文学のそれ。
極私的かもだけど肌感覚な映画だった

23.3.24鑑賞
ベラボー

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