ベラボーさんの映画レビュー・感想・評価

ベラボー

ベラボー

悪は存在しない(2023年製作の映画)

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傑作!
濱口監督作品でしか味わえないものに加え監督の新味もあって驚き。
過去作大長編群の圧倒感と短篇集の軽やかさ兼ね備えた新境地?
なんでこんなプロットがあんなにおもしろい映画になるねん。
マジック
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わたくしどもは。(2023年製作の映画)

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”あわい”を現代佐渡島に現前させようとする100分間の試み。あの「みどりいろ」は緑、翠、碧、水鳥、看取り…どの「みどり」なんでしょう?
緑の黒髪黒睫毛の小松菜奈さん美麗

名前を与えられること呼ばれ
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人間の境界(2023年製作の映画)

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国選べない人々がドッチボールのように扱われる酷い現実を多視点で写した力作。
難民、国境警備隊、支援者...安全圏からでしかないがどの立場にも想像及ばせ感じるどうしようもなさ。
描かれない視点も想像。私
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辰巳(2023年製作の映画)

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このアウトロー世界の片隅に。
兵どもが悪夢の跡。
想起捗る亜細亜暗黒暴力活劇だがどれにも似ず。
強いてはイーストウッドの情感?
小路監督印?な寄り寄りショットは至近距離連弾かドスの雨嵐か。
役者も撮影
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異人たち(2023年製作の映画)

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傑作!
目覚めて涙していた、だけどなぜ泣いたのか思い出せない、悲しかったのか嬉しかったのかもはっきりしないそんな目覚めの涙みたいな映画。
琥珀色の夢。
役者映像音楽ムードにゆったり酔いながら。
ゴース
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あまろっく(2024年製作の映画)

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ベタ(王道)とアバンギャルド&エッヂがせめぎ合い行ったり来たり揺らぎまくり(ロック)な関西人情喜劇に笑い泣き驚愕。
今の時代だからこその家族映画。
想定外の傑作!嬉😊
ここ数年感じ考えて続けているこん
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水深ゼロメートルから(2024年製作の映画)

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水のないプールに積もる砂は掃除し切れようない賽の目河原。女の子であることの遣りきれない遣り場ない怒りが砂地も心も潤しやがて…
微熱帯びていく青春の瞬間瞬間はカラッとではなく薄っすら湿度も粘度もあるが爽
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リンダはチキンがたべたい!(2023年製作の映画)

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大傑作!
亡き父最期の手料理🐓を食べたい娘と食べさせたい母。
そんな小さな話から驚愕凶暴狂騒に展開、想像力爆発👏
アクションコメディでクライムサスペンスでラブストーリーでアートアニメな人間讃歌。
エッ
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

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佳品。
24年間の、前世から今世、来世にまで亘る永い永い初恋についての映画。
期待し躊躇い思い遣り思い留まり戸惑う三者の眼差し。
その交差のゆっくりと流れる時間をカメラと共に見守る中で滲み出してくるも
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ミッシング(2024年製作の映画)

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ここ数年の吉田恵輔作品ベスト
失踪した幼い娘を捜索する夫婦と
二人を取材する地方局報道マンが
無責任な偏見と悪意に晒されていく…
そんな厭な現実を濃密に過剰に描きながら
“願い“も負けず強く込める
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不死身ラヴァーズ(2024年製作の映画)

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両想いになった瞬間消えちゃう彼に何度も出会い「すきっ」を伝え続ける彼女…
戸川純な怒涛の恋愛譚は二度三度生まれ変わり吃驚仰天!
無限初期衝動の楽しさ苦しさ。
Mゴンドリーと陳玉勲と松居大悟が繋がる。
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インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

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ブランドン・クローネンバーグのパノラマ島奇譚「恐怖死刑人間」。
発想の奇抜さと脱線と少々拍子抜けな収まり具合(笑)が愛おしい正しくカルト映画な快作。
クローネンバーグゲノム以上に東映異常性愛路線味濃ゆ
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アイアンクロー(2023年製作の映画)

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プロレス史に残る一家の有名な悲劇を染み沁み綴った秀作。
等身大の青春しているひとときが美しくて泣けて…
鉄の爪で掴んだ栄光とその代償。
兄弟以上に感じる両親の闇と空洞が哀しい。
鉄の爪剥がし生身の我が
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

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ぐったり大力作。
加害者の告解と激詰めと。
題材問わずこういう視点の作品はもっと観たいです

公開前少なからず目耳にした被爆者視点は直接描かずとも伝わる…いや感じることできました。想像しようとする、の
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関心領域(2023年製作の映画)

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アウシュビッツ裏に豪邸構えたナチス高官一家の裕福でそれなりの悩みも諍いもある小市民生活記。
観客には聴こえる不穏な音も劇中人物には響かないただの環境音。
こんな無関心領域は今すぐ隣にも溢れている。
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コンセント/同意(2023年製作の映画)

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14才文学少女が50代ロリペド有名作家にグルーミングされ創作のネタにされる様/手口を描いた本作、周囲の大人たちの反応諸共醜悪で悼まし追体験を起こす大力作。
今、日本でも…。
「では決してなかった」を体
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

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前章。原作未読。
圧倒されました…後章が待ち遠しい。
こんなん大好きに決まっているわ。
傑作👏👏👏👏

90年代から20年代今、その先まで突き刺し貫くSFジュブナイル。
東京上空に現れた謎物体めぐる政
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ペナルティループ(2024年製作の映画)

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傑作!
松本人志→バカリズム→荒木伸二?
恋人を殺された男と殺した男の無限復讐サスペンション&シュールコメディ。
タイムリープものの新発明?👏
朝倉祐弥「救済の彼岸」Rスコット「デュエリスト」カウリス
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毒娘(2024年製作の映画)

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家族解体と人間解放のリトマス紙&劇薬娘。
内藤監督印満載のホラー/テラー&”教育”活劇はグロいのにスッキリ爽快で道徳的。
昼のテレ東U局とかで出会う時代性テーマも明快に感じれるプログラムピクチャー感佳
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ゴッドランド/GODLAND(2022年製作の映画)

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本社社員が地方営業所を現地採用スタッフと立ち上げようとする中、肌が合わず静かに重く病んでいく…
そんな?話を未知なる惑星のような迫力ある古(いにしえ)アイスランドを舞台に地球視点から描いた卑小で雄大な
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俺らのマブダチ リッキー・スタニッキー(2024年製作の映画)

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イマジナリー“BAD“フレンドを実在人物として紹介えざるをえなくなった幼馴染3人組。
白羽の矢を立てたのは売れない役者/モノマネ芸人だった...
めちゃおもしろかったです。これ日本でもリメイクできるの
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青春ジャック止められるか、俺たちを2(2024年製作の映画)

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傑作。
今の俺も若い時の俺も泣いた。痛いです。
80年代名古屋で生まれたミニシアターで出会った人々の群像劇は「今」にもブッ刺さります。
シネマスコーレ。その名の通り映画の学校、人生予備校、そんな映画。
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

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どこか架空の万博行ってその国だか星だかの歴史神話をIMAX展示映像で体験した。 
そんな感覚です。
シンプルなんだけどぼんやりなんだか凄い

24.3.8鑑賞

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

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年間ベスト級傑作!
殺人犯vs彼を脅迫する13才トリオの頭脳&肝比べは尻尾からはみ出すくらい餡子パンパンのおもしろさ👏
ディープさとレンジ兼ね備えた骨太娯楽っぷり、外国原作の翻案、題名から「オールドボ
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我、邪で邪を制す(2023年製作の映画)

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指名手配中の凶暴犯が余命宣告を受け自首した先で自分が台湾悪党No.3格付けだと知り打倒No.1、2を目指す...
「殺しの烙印」も想起なユニークなプロット、その道中も一筋縄じゃいかない。
お伽噺のよう
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愛のゆくえ(2023年製作の映画)

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宮嶋風花監督版「田園に死す」?)
【巧み⇔小器用】な作品増える中こういう作品に出会えた新鮮さ。正直独り善がりです。でも独り善がりで何が悪い。強固なシーン幾つも。
主演の若手二人の存在感。特に長澤樹 さ
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NN4444(2024年製作の映画)

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連日満員御礼の不条理短篇4本。
内容も監督もキャストもこういう方向性でシリーズ化希望します!
マイフェイバリットは「VOID」ですが4本とも特に音響設計と身体性がオモシロイです。
継続上映決まった本作
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

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ベッソン版フランダースの犬或いはバットマンリターンズ?笑。
犬遣いのドラァグクイーン義賊誕生譚。って”キャラ“乗せ過ぎトンデモ映画と思いきや“キャラクター“彫り込みながら必然性ありありの物語で描く。
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犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

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これでいいこれがいい映画の現代最高峰シリーズ「マ・ドンソクの刑事物語」パート3も愉快痛快でした👏
4が待ち遠しい😄
シリーズできるだけ続きますように

24.2.23鑑賞

マ・ドンソク✋→✊スタイル
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

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雪山山荘の夫落下死は事故か殺人かそれとも…
疑い向けられる妻。証言できるのは視覚障害の息子だけ。
羅生門ミステリーに夫婦のサスペンスと創作者の業を併せ描いた人間ドラマの秀作。
シナリオ👏妻少年犬にも👏
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瞼の転校生(2023年製作の映画)

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傑作傑作!
大衆演劇一家の少年を中心にした児童映画で家族映画でアイドル映画で…
子どもも大人も人物造形に新しい感性の彫り込み感じ、重層的にエピソードとテーマを描かれる中新しい関係性が生まれていく。
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雨降って、ジ・エンド。(2020年製作の映画)

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大傑作。
創作ユニット #群青いろ × #古川琴音 のウルトラロマンティックピュアラブストーリー。
実写日本映画で久々にガツンとヤラれました。
めちゃくちゃ良かった👏👏👏

背景見えてきてすぐにある予
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

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大傑作👏
助け合いともまた違うこれって何ていうんだろう。
優しく柔らかく迸る映画。
キャスト全員良かったなあ。子ども達抜群。
ほぼ全てのカットが丁寧に創り込まれて刮目。
冬から早春の気持ち空気光陰そし
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

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映画時間の使い方が贅沢です。
昔観たビクトル・エリセ作品群のあの感覚蘇らせながら。
正直に感想がない。
「観た」ということと「まなざし」の数々が残っています今は

24.2.9鑑賞

映画館推奨、とい
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

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もう一つのアン、マリラ、マシューの物語。
アンほど感情表現豊かではないコットだからこそ井戸の水のように沁みわたるもの。
少女がただ子どもでいることができた夏。
誰かを慈しむことを体感した夏。
丁寧に髪
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違う惑星の変な恋人(2023年製作の映画)

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恋の4WAYマッチ。バトルロイヤルじゃなく。
異星人同士が他所の星の引力に戸惑い思わぬ方向に浮き沈み慣れ歩いたと思ったら…
ゲームっぽくなりがちな題材がそうはならず。
試合。それは格闘技ではなくプロレ
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