ヴレア

雑魚どもよ、大志を抱け!のヴレアのレビュー・感想・評価

雑魚どもよ、大志を抱け!(2023年製作の映画)
4.0
昭和の小学生達の物語。
通知表の成績が悪い事で母親に怒られた主人公の瞬が部屋で反省している所へ親友の隆造が迎えに来る。部屋から脱走してチャリで猛スピードで駆けていく。
今度はとかげと呼ばれる友達の家に行き、寝ている所を勝手に上がり込んで叩き起こし、鍵も掛けずに窓を開けっ放しで去っていく。いかにも昭和な光景だ。
そして、今度はゲーム好きなメガネ君(名前忘れた)を誘い4人で疾走する。
このオープニングのスピーディーな展開と手持ちカメラによる臨場感溢れる映像で一気に引き込まれるし、主人公達の性格や関係性も直ぐに理解する事となるのでとても巧い導入だと感じられた。
この辺は「スタンド・バイ・ミー」感もありました。
その後は学校を舞台に移し、そこでもかなり複雑かつ先の読めない物語が展開されて行くので飽きさせ無かった。2時間半くらいあるのに無駄なシーンが全く無い。

やがて学校や家庭においても重大な事件へと発展して行く。普通の主人公が無力で何も出来ないという弱さを抱えている事で次第に追い詰められて行くのだが、そこを仲間を信じる事で乗り越えて行くような展開はとても胸が熱くなり感動的だった。

キャラクターも皆それぞれ特徴があって魅力的。昭和特有の(?)イカれた大人もいっぱい出てくる。
この手の子供が主役の映画だと何人かは演技が下手で台無しということもあるが、本作においては本当に皆演技が上手くて全く違和感を感じ無かった。
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