ひろさん

日本原 牛と人の大地のひろさんのレビュー・感想・評価

日本原 牛と人の大地(2022年製作の映画)
4.4
110分という長さを感じさせず、主人公の内藤秀之さんの姿をもっと見ていたかった。
日本原演習場内でただ一人耕作を続け、牛の乳は低温殺菌で「山の牛乳」として売り、基地撤去を求める集会では温かい牛乳を配って演説をする。
黒部監督はそんな内藤一家の日常を丁寧に記録している。撮影は2019年1月から2020年2月であるが、その間に山の牛乳は生産を終え(2019.4)、2021年には内藤夫妻がそれぞれ病気になるなど、この時にしか撮れなかった作品である。
想田和弘監督の映画「精神」の対象者である山本昌知氏とも精神障害を抱えた次男陽さんを介して繋がっており、黒部監督も前職で精神障害者の福祉関係に携わっていたという縁が興味深かった。
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