スワット

宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきましたのスワットのレビュー・感想・評価

3.8
2024年 劇場鑑賞7本目
監督・脚本パク・ギュテによる長編映画第2作目。
韓国と北朝鮮の軍事境界線にて繰り広げられる約57億ウォン(日本円で約6億円)の一等宝くじを巡るドタバタコメディ映画。

誰もが1度は考えたことのある一等宝くじが当たったら何に使おう、どうやって使うだろう?という不変的な題材を基にしているが、そこから1段階上のアイデアで物語に面白さと深みを与えている良質韓国映画。

原題は「6/45」ではあるが日本題が「宝くじの不時着」としており、日本でも話題になった「愛の不時着」を思わせるタイトルに少し辟易しながらもようやく公開館を見つけて鑑賞できた。
原題の方がB級感なくて良いのに…

評判通りの面白さ!!
宝くじの騒動を巡るドタバタだけでなく、北・南の社会的な問題もコミカルに分かりやすく描いている為、アホな自分も戸惑いなく鑑賞できた。
コ・ギョンピ(パク兵長)は「別れる決心」以来の大スクリーンで拝めた。
というか彼以外の俳優は全く分からん!と言えるぐらい若手有望株を集めた布陣。
ストーリー展開は無難な仕上がりに落ち着かせているが、コメディ要素はどこか古き良きというか、ベタ・オーバーリアクション・緊張と緩和を多用しており、日本人の笑いの感性に比較的近い?部分がありストレスなく笑えた。
好きなシーンはパク兵長とヨンホ兵士が入れ替わる箇所。お互いの偏った知識に溺れながらもギリギリの所で窮地を乗り切っていく様相にニヤニヤが止まらない。
ヨンホ兵士の食堂シーンとかも昔のアンジャッシュ的すれ違いで乗り切る。あの時のヨンホと小哨長の顔芸大好き。

時にはパク兵長とヨニ兵士(パク・セワン)とのロマンスと有。
パク・セワンかわいい!!
この女優さんを知れたこともこの映画の収穫の1つでした。ベタな距離感の惹かれあいだけど、キュンとしてしまう表情をするヨニに観ているこちらもパク兵長とおんなじ顔してしまった。

物語のオチの付け方も、くじが当たってなかった〜みたいな冷める着地にしていなかったのも好感触。
パク兵長とヨンホ兵士の会話
「統一というのは、会える時に会えるものだ」という言葉は、簡単な言葉のように見えて、実は難しい。
北・南問題だけではなく、我々にも刺さる言葉でしたね。
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