三角

裸のムラの三角のレビュー・感想・評価

裸のムラ(2022年製作の映画)
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今だろうと思い、日本国男村の方を観た。
被災の救援の対応の遅れに胸が痛いばかりです。

石川に漠然とある不信感…というのも石川というと思い出すのは東京の美大に通っていた時友達が話してくれた地元、石川のこと…
石川にも美大があるが、そこへ行っても美術教師になるしか道がない、ということを石川の芸術高校に通っている間に予感していたこと…しかし同級生のほとんどはそのまま県内の美大に進学し、自分一人が合格してここに来ていること…高校の教師は図々しくも大学の講師に生徒を紹介という体で自らの手柄のように言っていたこと…詳細は曖昧になってしまい、間違っているところも誤解も必ずあり申し訳ないのだが、大枠として今もある印象、そのカッコつきの旧態依然とした地元というものや今でいうゲートキーパーの存在の明らかさというものが私には衝撃的であると同時にその実感はまったくピンと来なかった…
私はというと生まれ育ち埼玉で芸術とは無縁の子供時代から、美術予備校で美術関係の人々と初めて邂逅するのだが、誰も何も押し付けがましくないどころか、放任すぎるくらいで全く大人は年少者を面倒を見ようとかおせっかいを働くことはしない。この界隈では大人も皆なにも将来の道筋が見えないのがデフォルトだと思っていたから…その地元にはなんかしらの舗装された進路があるのに驚いた…浪人するだけで人様から足並み外れて気後れを感じないとならぬような進学校の空気はもうここにはないはずと思っていたのに、石川では美術界隈すらそうなの...?と思って慄いたというか...
ミートゥー以前、医大受験の女性差別の発覚前、男女比で圧倒的女性上位の当時の美大はこの世の最後の楽園のようで恐ろしいことといえば大学出たら直面することになるだろうブラック企業のことくらい…安倍内閣のことや排他的経済水域のことも全く気にせず極めてラクな日常を送っていた。
今ならあの時の言葉や感情を当時よりハッキリ理解できるのにな…と思う。
その後なんかネット越しに伝え聞く石川地元の人の話も大体そんなようなもんばっかりで…

今作の画面に登場した現実にいる流川親衛隊みたいな女性たちを目の当たりにしてびっくりしちゃったな…これが石川の全てではないだろうが…
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