1918年、テキサス。
若くして結婚した夫は出征し、1人残されたパールは、病気の父親の介護、厳しい母親に見張られながら家畜に餌やりという毎日を送りながら、世界的映画スターを夢見ていた。
ある日、町でダンスショーのオーディションがあることを知ったパールは、密かに準備を始めるが母親に見つかり・・・。
2020年7月に劇場鑑賞した「X エックス」の前日譚となる作品。
「X エックス」で登場した変態老婆パールの若かりし頃を描いていて、どのようにして彼女がシリアルキラーになったのかが本作で示されます。
前作と本作の繋がりを感じさせる演出やセリフにシリーズにおける構成の妙があり、何よりパールを演じるミア・ゴスの怪演のインパクトが大きい。
何故シリアルキラーになったのか？という部分では、環境とか元々持った気質だとか、予想を外さないラインで収まっているし、「X エックス」を観ていればパールのその後は分かっているわけだから、ストーリーとしてのサプライズは起こしにくい。
ただ終盤のパールの独白とエンドクレジットのパールの表情。これを見せたいがための作品だったのではないかと思うほどに鮮烈。
私的には観ている間、心の起伏があまりなかったんですけど、終わりに向かう流れの中でグワッと波立った感じでした。
A24初のシリーズ3部作。次作でどんな締め括りをするのか？
とりあえずここまで観たら、最後も劇場で観なければなるまい。
