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ぬいぐるみとしゃべる人はやさしいのYKのレビュー・感想・評価

2.0
「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」の本当の意味がわかった。ただ単にふわふわした可愛い映画ではない。でも、内容が緩すぎる。まず恋愛ができない主人公とか言いながら、フツーに充実した大学生活を見せられる。それでいて男友だちには童貞と揶揄われただけでキレる彼。ちょいちょい挟んでくる真面目なテーマも言いたいことはわかるが、社会に蔓延る差別や抑圧に苦しんだとき、ぬいぐるみに話しかければ彼らが共感してくれるなんて、ずいぶん気楽で馬鹿にされた気分だった。

原作ものなので、映像作品としてのおもしろさみたいなものをもっと見せてほしかった。ほぼ全カットにツッコミ入れたくなる出来だし、そもそもカットが繋がってない箇所もいくつか。撮影や音響にももっとこだわってほしい。途中までなんでこんなにホラーテイストな絵面なんだろう、と思ってたけど、最後にはぬいサーがカルトにしか見えなくなったので、ある意味正解かも。
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