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ぬいぐるみとしゃべる人はやさしいのSのレビュー・感想・評価

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すごかった。この切り口で現代を描くとは。私はぬいとしゃべることを己を癒す行為なのかと思って見始めたけれど、そうか、そういうことか。そして「それでも私たちはしゃべり合う必要があると思うよ」という到着地に非常に感銘を受けた。人から逃げ、痛みから逃げ、殻にこもることをも受容することは、本来ほんとうの優しさではない。それでも、他者を否定せず、ありのままで共に居る、ぬいサーの皆を愛しく思う。心が疲弊したときに、そっと寄り添ってくれる作品だった。
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