ピョンちゃん

サントメール ある被告のピョンちゃんのレビュー・感想・評価

サントメール ある被告(2022年製作の映画)
3.5
フランス北部の町サントメールで起きた実話をベースに、生後15ヶ月の娘を殺害した罪に問われた女性の裁判の行方が描かれる作品。

ほぼ法廷内での裁判によって構成されていて実際の裁判記録どおりにセリフが発せられるという挑戦的な試み。まるでドキュメンタリーのようでひたすら淡々とした作りは安易な共感を拒否しているかのよう。そのためか言わんとしていることをつかみづらかったが、静かな怒りは伝わってきた。人種差別、女性蔑視の根は深いことと母性神話への疑問が浮かび上がってくる。

タイトルのサントメールはフランス語で"聖なる母"という意味を持つ。ダブルミーニングにうなった。
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