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サントメール ある被告のSoulFoodKitchenのレビュー・感想・評価

サントメール ある被告(2022年製作の映画)
3.9

実際の起きた事件の傍聴記録を元にしてるらしいねん。
でも、この映画は「裁判傍聴記」と言うより、人が「母」になると言う事は?「子供を宿す」とは?
もちろん「親」になる事「新たな生命」を授かる事とは?どう言う事かを問うた映画やねんな❤️
最後の女性弁護人の言葉には心を動かされたワ。
それは、被告ロランスが起こした事件を弁護すると言うより、コレから彼女が抱える試練、哀しみを代弁してる様やった。
そして「アナタは間違いを犯した、その事実はアナタを苦しめるやろ・・・それでもアナタは、コレからも永遠に母親なのよ」と彼女が背負っていく運命を切々と語りかけていた。
そして、それは傍聴人の女性達や、もう一人の主人公である女性作家のラマ、被告人の母親、そして全ての女性へのメッセージになっていたと思った🥰

そして、同時に肌の色も言葉も違う異国に移り住んで来た人間への重圧と使命感・・・ましてや一人子供を妊った女性の孤独を描いてた・・・
それは、新しい生命を授かる事の不安と重圧と孤独感かもしれない・・・

中々に難しかったのでスンナリと心に入って来た訳では無いけど、全編、緊張感が溢れた静かで重厚で考えさせられる映画やったな〜😓

ラストのニーナ・シモンの歌うカバー曲「リトル・ガール・ブルー」が余韻と共に残ったワ・・・😢


そこへ座って 指折り数えて
「私に 何ができるんだろう?」って
もう若くはない女の子 これで終わり 
そこへ座って 小さな指を 指折り数えて
ついてなかったのね さびしんぼうの女の子
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