HiromiA

いまダンスをするのは誰だ?のHiromiAのレビュー・感想・評価

3.2
主演の樋口了一がパーキンソン病を患うシンガーソングライターだと知ったのは鑑賞後でした。鑑賞中は起伏が激しすぎて感情移入を拒むような演技だなあと思っていたのですが、演出だったのでしょうかあるいは微妙な演技ができなかったからなのでしょうか。社内で一度失った信用を回復するのは容易ではないと思いますが、降格人事ににもめげずに頑張った甲斐はあったかな。一方で家庭の方はダンスを習った程度で娘との関係は修復なんかできない。ましてや棄権寸前の舞台に登壇して踊り始めるってあり得ないし、かえって娘から嫌われてしまうのがおち。予定調和のような娘とのダンスは観ていて悲しくなってしまうほどでした。もっと練った設定と脚本で観客を納得させられるものにして欲しかった。本物のパーキンソン病患者を主役に起用しても絵空事の設定では到底納得できません。パーキンソン病の理解の浸透にも結び付かない気がしました。もったいない。
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