みむさん

ジョーカー:フォリ・ア・ドゥのみむさんのレビュー・感想・評価

4.5
前作とは全然違うものにすると監督が言っていた通りだったし(だが前作鑑賞は必須)、今回の後日譚はあの狂乱・熱狂のあとのアーサーの現実を突きつけられる映画だった。非現実的な演出多々あるけど現実的な話、追い討ちをかける悲惨度。

そして衝撃的とは言われていたけど、あんなエンディングを迎えるとは思わなかった。なるべくしてなったかもしれないのだけど。
アイコン化し悪のカリスマになってしまったジョーカーをさらに昇華させるわけではなく、ジョーカーの一面を無くしたアーサーの悶々とした日々が描かれ、外界で起きているジョーカー信者たちの狂乱と対照的だった。彼らが求めるジョーカーは何者なんだと。

刑務所の中と外、妄想と現実が入り乱れて描かれるアーサー/ジョーカーの姿。
その中間的な位置にいるようなリーとの出会いのおかけでミュージカルになるのもすんなり受け入れられた。

収監されたアーサーは裁判を待つ被告人で、その裁判に検事として出てくるのが若き日のハーヴィ・デント、時系列どうなってるんだ?とか考えたが、最後まで観て私も「ある説」が頭に浮かんだ。
はっきり描かれてもいないし説明もないし、監督も明言はしていなかったけど。

そう考えるといろいろと腑に落ちる話だった。

観ながらある映画(「も○○○○○○○○」)が頭に浮かんだな。話は違うが主人公の辿る基本線が。


ハーヴィ・デント役にハリー・ローティ。「ほの蒼き瞳」で印象に残って気になっていたが、いい役をゲットしたね。今後ますます楽しみな俳優。

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