本当は優しくて良い子のアーサー、それを取り巻く環境がアーサーを犯罪者ジョーカーにしてしまった1作目から、アーサーの中に潜むジョーカーについて審理される2作目
“アーサー”を知っている人、ジョーカー“しか”知らない人、いろんな人が出てきましたけど結局みんな自分の見たいものだけを見ていて本当に見なきゃいけない物事からは目を反らすんですね
犯罪者や、それを取り巻く周りの描き方がとってもリアルでした
もしも彼に寄り添う人が1人でも居たのならこうならなかったのでは、と思うとこれがゴッサムが生んだ怪物と言われてしまうのも無理はないですね
歌うジョーカーとリーでファンタジー要素を出してくる感じが、現実逃避と二人だけの世界をイメージしているんじゃないかと感じました
今、笑っているのかな、泣いているのかな、悲しんでるのかな、ってわからないところが多々あって
わからない間はずっとアーサーを理解してあげることができないんだろうなと私が悲しくなりました
期待に応えようとした人気者のジョーカー、本当の自分を見て欲しかったアーサー、自分が存在してもしなくても新しいジョーカーが現れると悟ったような表情、なんかすごく深い映画でした。
僕を笑いものにしなかった、と言ったゲイリーとそれを聞いたかつての同僚ジョーカーの、一緒に過ごした時間を振り返るような表情や、こんな近くに自分(アーサー)の味方が居たんだって気付いてジョーカーからアーサーに戻っていくような表情、自分の中でアーサーでいればいいのか、ジョーカーを演じていればいいのかわからなくなって葛藤しているような表情が、本当に胸が痛くて泣きそうになっちゃった
痩せてしまった彼の背中にジョーカー信者は何を思うのか
試写会で登壇した山田裕貴さんが仰っていた、賛否両論があるそれすらも監督は計算されていたのではないか、と言っていたのがすごく印象的でした。
この映画に対して低評価の意見をしている人達を見て、裁判中にジョーカーが消えてアーサーになった際、傍聴席から帰ってしまった人たちのようだと思いました
低評価をつけたジョーカー信者の人たち、1作目でチャップリンを見て優しく笑っていた本当のアーサーの表情を思い出しなさい!!
ジョーカーという罪を見つめて受け入れて認めたアーサー、本当えらい、抱きしめてあげたい。
吹替、とっても良きでした。
字幕版でも観たいです。
2024/10/10 丸の内ピカデリー2 ジャパンプレミア試写会