若色

ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!の若色のレビュー・感想・評価

4.1
ワーオ!こう来たか。落書きテイストのアニメーションはこんなにもドラマチック!

ミュータントタートルズのテレビ放映の最後のシーズンを観ていた世代の若色です。

警察に指名手配される博士が最期に作った謎のドロドロにより、人間のようなミュータントに成長した4匹の亀。同じドロドロを被ったネズミに育てられた4人は人間に嫌われた経験から、隠れるように生きてきたが、人間の10代に当然ある遊びたい、友達が欲しい、認められたいという欲求を持て余している。
ジャーナリストを目指す女の子を助けたことから、友達になる。人間と仲良くなるためには彼らの役に立たねばと奮い立ち、幼い頃から仕込まれた忍術駆使しながら悪と戦う!

落書きのようなタッチで描かれたアニメーションはセンスの塊。多用されるHIPHOPや、タートルズの会話を聞いていると、自分も男の子4人組に加わって遊んでいるような感覚にさえなってくる。バカなことしてゲラゲラ笑って、ふざけて永遠にじゃれていられる体力をもつ奴ら、羨ましい。
戦うシーンのカメラワークって、わたしに言わせると単調になる作品が多い中、良くできたUSJのアトラクションに乗ってるみたいに突然テンポ変えてくるセンスの良さよ。うお、こう来たか!って思った。

ミュータントvs人間だった構図が、少しずつ変わっていくのだけど、総じて問題の根源は、タートルズの父親代わりであるマウスが言う「人間は自分達と異なるものを嫌う。」に集約されている。そうそう、そのせいで今でも色んな憎しみが生まれているよ。

子どもの頃に観ていたアニメのオープニング曲が好きすぎて、YouTubeで見てみたら、タートルズが自分たちのことを「ティーンだよ!」と自己紹介していた理由がわかった。どうやら彼らなりのこだわりのようよ。

これはオススメ。ぜひ映画館で。
若色

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