しちれゆ

スクロールのしちれゆのレビュー・感想・評価

スクロール(2023年製作の映画)
3.6
冒頭〈僕〉が入っていく恐ろしく古いレストラン、このロケ地が地元のかつて華やかだったダンスホールで、本作で初めて内部の映像を見て おぉー(昭和レトロ好(ず)きです)と興奮したのも束の間、そこで〈僕〉がメイド服の地下アイドルが持ってくるカップ焼きそばを食べたりのシュールな場面にちょっとゲンナリ。最初で話に入り込むのにつまずいた。
その後は4人の若者たちの生きる悩み、苦しさの物語にはなるのだが、かなり彼らが厄介というか、よく言えば繊細で、これはたまたま見かけた言葉を引用させてもらうのだが「生きづらいのではなくお前が弱いだけ」というのがドンピシャというか…。
チャラ男に見えるユウスケ(中川大志)が実は一番芯があると思える。彼が菜穂(松岡茉優)に「重いんだよ」と言うのも久々に聞いてはっきり言って溜飲が下がった(ペコリ)。女の下僕な男が多すぎますよね昨今(アッ)
Z世代の若者よ
凛々しく そして強くあれ~

フライヤーには『4人の中にきらめく、あなたの欠片。痛みを知る者にしか見えない光を描く、絶望を抱きしめる希望の物語。』なんだこれ?

演じる4人は魅力に充ちていて素晴らしかった。この4人で底上げされている作品だと思う。
しちれゆ

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