このレビューはネタバレを含みます
トレイラーとあらすじに惹かれて鑑賞。公開初日の上映前舞台挨拶付きの回だったのだけど、舞台挨拶の中でまさかの主演の朝比奈めいりさんのライブパフォーマンス(少しだけだったけど)も見れたのはラッキーだった。上映後は疲れていたのでさっさと階段登って帰っちゃったのだけど、キャストの皆さんがお見送りしてくださっていたので一言感想言っておけば良かったとちょっと後悔。
さて本編についてだが、ロクでもない人間が家族の中にいると、一生逃れられないのかなって思うと怖いなって。
虐待を受けた子供が施設でまともに育っても、社会人になったタイミングで現れて全てをぶち壊す親って本作も含めて物語の中では偶に見かけるけど、実際にも存在するんだろうか。
「彼岸のふたり」というタイトルに関して、観終わった後ポスターを見たら一目瞭然ではあったのだけど、観ている最中はオトセとその母のことを指すのか、オトセと夢のことを指すのかどちらなのだろうと思いながら観ていた。
一向に変わらず反省のない母親に対し、何度か手にかけようとするも母親のやり直したいという言葉を嘘でも嬉しかったと言えるオトセはなんて良い子なのかと。母親はどうしようもない人間ではあるけど、きっとどうしようもない現実で生きることに疲れてしまってああいう生き方しかできなかったのだろうことは"殺して"という言葉から伝わってくる。それでも母親と暮らしていこうとするオトセの健気さがなんとも不憫。今後幸せに生きてくれることを願う。
オトセとその母(ロクでもない)、夢とその母(娘への愛に溢れている)、という正反対の構図を描いていただけに、夢のラストライブからどのようにして引退したのかはもう少しちゃんと描いてほしかったかも。あと、最後の福引きで当たったのは自転車という解釈でいいのだろうか 笑