TomokiHayashi

人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界 完全版のTomokiHayashiのレビュー・感想・評価

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震えながら読んだ『垂直の記憶』で山野井泰史さんに魅せられ、孤高の天才というイメージだったが思ったよりよく喋る人で驚いた。

マカルー西壁への強迫観念から、ギャチュン•カンで大怪我を負った際には「ホッとした。」という気持ち。もうこれでマカルー西壁に登らなくて済む。この先のんびりと生きていける、と。
一度決めてしまったことは、例えその先に死が待ち受けているとしても、やらなくてはならない。山野井さんもそういう人間だった。

これだけ人生に対し真剣に生きてきた人だからこその、「やり残したことはある。」という言葉。

映画は死んでいったクライマーたちに加えて山野井夫妻の姿にも焦点を当てており、気難しそうな山野井さんの隣にチャーミングな妙子さんがいて、知ってはいたけどとてもいい夫婦だなと思った。
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