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劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCEのmappoのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

公開に向けてシリーズ通して復習してから鑑賞。それでも慎導篤志の目的はよく分からなかった。誰か教えてくれないか…
結局日本が鎖国政策緩和に舵を切ったのは、復興する世界から取り残されないためで、慎導や矢吹はその為に暗躍していたということで良いのかな。

砺波は人の意思を排したシステムによる絶対的な統治こそが、貧富の格差を無くすために必要だと考えた。ストロンスカヤ文書を手に入れて紛争を引き起こそうとしていたのではなく、ジェネラルを完全なものにするのが本来の目的ということ?

ディバイダーについて、精神を分割し一部に砺波が憑依することで罪悪感を肩代わりする仕組みと理解したが、なぜ砺波自身の色相もクリアだったのだろうか。コングレスマンの時も似たような疑問を覚えたが、間接的だったり客観的認識下で犯罪を犯す場合はシビュラで裁けないなんてシステムとして明らかに欠陥ではないか?そんな状態で法律の完全廃止の議論が行われていることも甚だ疑問だし、何よりシビュラシステムの完全性を損なう設定をポンポン出されると萎える。
そもそもジェネラルを信仰し、完全なシステムによる統治を理想とする砺波自身がシステムの欠陥を利用しているというのも腑に落ちない。

常守や狡噛の思想は1期から基本変わっていない。だからこそ対抗する敵キャラの思想と行動に説得力があることが、新たな視点を加えるという意味で重要だと思うが、今回もそこが微妙だった。

ラスト収監された常守が泣き出すシーンのざーさんの演技にはグッと来た。EGOISTの「当事者」の歌詞と相まって切ない気持ちになった。

総じてキャラクター達の関係性の変化や声優・アニメーターの演技は楽しめたものの、脚本に対しては疑問ばかり浮かんでくる内容だった。個人的にサイコパス最高!と喜べる作品ではなかったかな…
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