少女は卒業しないのせいけのレビュー・感想・評価

映画は孤独と他者を描けていたらそれでいいのだという至極個人的な映画観を再認識するような作品
ここが世界のすべてとすら思っていた学校の中で感じる孤独や自分だけの苦悩と卒業することで広がるここだけではない世界
未熟な登場人物に感情移入させられるながら、演出の力により時折映画を観ているという時間を得られる
被写体とカメラの位置が絶妙で感情の昂ぶりと映画としてのリズム、空気感の塩梅が冴え渡る
魅力的な俳優陣のおかげもあって、世代や性別も全然違うのにこれは自分のためにある映画なんだと思ってしまった