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パリタクシーのsarのレビュー・感想・評価

パリタクシー(2022年製作の映画)
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予告で泣きそうになった作品。全体の筋書きとして、展開が読めすぎてしまうので個人的には感動作とは言い難いが、パリのマダムと怒りっぽいおっちゃんの2人の温かい関係は微笑ましく、2人で過ごす時間の、お金や時間という基準では測れない価値をひしひしと感じる。「自殺する才能もなかった」とぼやく彼女は、30代前半から90代までをどんな気持ちで生きてきたのだろうか。そのことを考えるとなんとも居た堪れない気持ちになる。
タクシー運転手のおっちゃんは本編には描かれてないだけでもしかしたら妻子に怒鳴ったり手を挙げたりしたことがあったのかもしれないと思った。マダムはそれを見越して、その上でこの人は受け入れてくれる人だと信じてあの話をしたのかもしれないとも。
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