たむ

アバター:ジェームズ・キャメロン3Dリマスターのたむのレビュー・感想・評価

4.0
13年振りの続編の公開を前に、前作のリマスター3Dがリバイバルです。
ジェームズ・キャメロン監督が『タイタニック』以来12年振りの作品として公開された『アバター』は自身の持っていたあらゆる記録を打ち破るだけではなく、3D革命を起こしました。
私も公開当時、奥行きの3Dに触れて、映画の新時代が始まったと思ったものです。

改めて鑑賞すると最新の映像技術といったところが取れて、テーマや物語を深く堪能できます。
それにしても人間の愚かさというやつは、本当に変わりません。
当時は進行形だった中東での戦争、ネイティブ・アメリカンへの迫害等と比較されましたが、今も全く変わらずウクライナと結びつきます。
侵略者と被害者の戦いなのですが、被害者の側につく映画はたくさんありますが、人間の側につかない映画は稀です。
本作はその一つ。
キャメロン監督の人間への絶望感はなかなかのものです。
ターミネーターも、希望があるのは機械に学ぶ力があるということでした。
それに比べると、まだ人間は同じ事を繰り返すのか。
2009年よりもその絶望感は深いかもしれません。

本作は究極的な選択がされて、『風の谷のナウシカ』『もののけ姫』に非常に似ている映画ですが、宮崎駿監督は絶対にしない結末を持ってきます。
当時はまだなかったドルビーシネマでも再鑑賞したいと思いますし、続編も非常に楽しみになってきましたね。
たむ

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