うえむー

森の中のレストランのうえむーのレビュー・感想・評価

森の中のレストラン(2022年製作の映画)
4.5
記録用
・途中からオチはどうやってつけるのか気になったがこのように持っていくかぁという感じだった。
・喪失はどうやって乗り越えるのかという話も入っている。
・最初、猟師のおじさんが主人公を見かけた時に駆け寄らなかったのはよく分からなかった(死にいく者ら死ぬ、死なぬ者は死なないといった傍観者的な立場からなのか?)
・ヒロインが父親から虐待を受けていた事は最初からは分からず、母親が暴力を受けていたのを耐えていたと思わせておいて実は彼女も受けていたという持っていき方。最初から分かったほうが女の子に共感は出来たとは思うが、このような描き方で女の子のここに来た背景を知りたいと思わせるようにもなっていたのでどっちが良かったのだろうと思ってしまう。
・ヒロインが最後父親にレイプされるのだがそのシーンは必要だったか。胸糞悪い気持ちになったし主人公はそれを多分ずっと知らない。(ラスト彼女は夜寝むれないみたいだという会話があるがその事は知る事はないだろうし彼女も話さないだろう。そうなると彼女がトラウマを乗り越えるためにはどうすれば良いのだろう。傍観者ではなくそばにいる?)
・村の農家の若者のリーダーがよくわからない。自分たちが勝手にヒロインの事を警察に通報してレストランの悪い噂を流したのにずっとモヤモヤしている態度。なぜそんな気持ちなのに行動に移してしまったのか。(それにヒロインが虐待を受けていると勘付くのだがその理由もよく分からない。親と会った時に喜ばなかったから、家出してるんだから親のことは嫌なんじゃないの?という他の若者の言葉にかき消されるのだがその通りだと思う。これは監督が何かあった事を普段自分たちが見落としているというメッセージなのか?)
・最終的なメッセージは悲しみを乗り越えるまでには誰かがそばにいなくてはいけない、傍観者としているだけでは結局何も変わらないという事(ただこれに関しては病気などの理由から安楽死を選ぶ人に対してまでは言っていない。ここまで話を広げてしまうと難しくなってしまう)
・母親は最後、刑務所に入っているのだろう。
・ヒロインは本好きという設定だったみたいだが、彼女の部屋が何度か映るシーンがあったのでその時に本棚を写したりして彼女の本好きな部分が見えると良かった。
・主人公の元奥さんが、貴方も誰かのために生きてと言う言葉、誰かのために生きることは自分を前に向けてくれることかも知れないが自分の中にある核となっている苦しみの部分を癒してくれることはできるのだろうか。時と場合によるし、いつの間にか癒やされていたということもあると思う。このいつも間にかというのはやはり誰かと関わっていく中でが多いのだと思う。
・ヒロイン役の畑芽育ちゃんがとても可愛かったし演技も良かった。これから楽しみな役者さん。