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プー あくまのくまさんのttrtouchのレビュー・感想・評価

プー あくまのくまさん(2023年製作の映画)
3.1
"ホラー耐性は低いがPG12くらいなら観れる友人"が珍しく興味を示したので一緒に鑑賞。
私は数多くのホラーを見てきたつもりだが、これはPG12ではないと思う。暗めの配慮は心なしかあるものの、普通にR15相当である。
なので、スプラッター耐性の無い人が「闇堕ちプーさんのダークファンタジー/スリラー」感覚の好奇心で観ると火傷すると警鐘は鳴らしておく。
(ちなみに友人は、ほとんど俯くことになり、なんだか申し訳ないことをしたと、内容よりもその罪悪感が際立った。)

冒頭に出る「アルバトロス配給」を見て、C級〜Z級ホラーのお墨が付いたとわかる方は、クオリティの落差はさほど受けないであろう。

拝察通り、ストーリーラインはそこらの映画サークルでも考えられるほど簡素かつ平易であり、さしづめプーの着ぐるみを着た怪力おじさんによる「悪魔のいけにえ」と翻訳するのが腑に落ちるものであった。

また、短尺映画の割には展開が冗長に感じられることもしばしばあり、その点マイナスではあったが、死亡フラグが非常にわかりやすいのでホラービギナーには親切。
ただし、キリングシーンは顔面破壊に寄っており、そこはビギナーには不親切。マニアにとっては、造りの安さは否めないが、及第点レベル。

終わり方は個人的には嫌いではなかった。

総合して、ありふれたC級ホラーとしか形容できないが、著作権失効とともにいち早くこのビジネスに着手した発想は、ホラーファンのみならず新規ターゲットの心も揺さぶるものであり評価したいと。そして、今後の夢の国ホラーに期待を寄せて末筆としたい。
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