hiziriya

百年の夢 デジタル・リマスター版のhiziriyaのレビュー・感想・評価

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・顔の味わい深さ
・モノクロでそれが際立っていた。モノクロこそふさわしい。
・みんな仙人のような風貌だけど...
・「老いとは? 人生とは?」という哲学を聞くよりも、奥さんに家に入れてもらえずに納屋で暮らしてるんだと、歯のない口から語られる一人ひとりの具体的な人生と、手や顔こそが物語る
・足が潰れてしまい、長年、四足動物のように膝で歩く老人。彼が四つ足になってから苦心して自ら建てた家は2階建てだった。明らかに不便だ。平家でいいじゃんと思った。でも、それが人生とは?の答えのひとつなのかもしれない
・口に含んだ水で器用に手と顔を洗う爺さん。若かりし頃、軍隊時代に、少ない水で効率的に洗う知恵なんだろうな
・袋式のバグパイプみたいな楽器を吹きながら白装束を着て霧の向こうへ消えていく爺さんの姿が死のイメージに重なった。
・間にカットインする、老人たちを写した写真がとても素晴らしい。詩的だ。もっと見たいと思った。鬼海弘雄の写真を思い出した
・この映画に写真を提供した写真家マルティン・マルティンチェクの、”誤った告発のために公の生活から姿を消し、弁護士から写真家へと転身した後、写真に情熱を傾け続けた”という人生も気になる
・原題(スロヴァキア語)をGoogle翻訳したら「古い世界のイメージ
」だった
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