なんちゃ

メトロポリスのなんちゃのレビュー・感想・評価

メトロポリス(2001年製作の映画)
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今まで見た中で最高傑作クラスの日本アニメーション
自分の中でそのぐらいのクラスには確実に入った
初見の時はちょっと引くぐらい、めちゃくちゃ動いてる。

画面の中にいる人物が隅から隅までことごとく動く。
その動きもまたリアルで、ちょっとした仕草や手遊び、表情の変化、怒鳴る時の身体の揺らし方、大きな動きに入る前のタメの動作など、本当に細かな演技が前面に散りばめられている。無駄といえば無駄でおそらくそれらの動きは省略できたかもしれないけど、ここまで動きにこだわったというその実験的精神は(以下省略)


恐ろしいシーンに合わせて明るい曲を流す〈音と映像の対位法(コントラプンクト)〉も効果的だった。『博士の異常な愛情』のEDを思い出す。特にそのシーンのアニメーションは素晴らしかった。動きが素晴らしいからこそシーンや音楽と相まって、より悲壮感が増した。


アニメーションが好きだという人は是非に見て欲しい。
この映画はストーリーでも絵柄でもなく、アニメーションが本来持っている面白さを前面に押し出している作品だと思う。
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