タミントン

福田村事件のタミントンのレビュー・感想・評価

福田村事件(2023年製作の映画)
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映画としてすごい作品かというと、良作の一つって感じですが、淡々とそれぞれが描かれているのに見入ってしまい、終わった後はずっと考えさせられる作品でした。結果、観てよかったです。
現代の色んなことや身の回りのこととかを重ね合わせて考えてしまう。真っ先にSNSが思い浮かぶ。

早く保安官戻ってきてくれ、村の人たち止まってくれと思いながら観ていたけれど、
瑛太さん演じる親方が訴えていたように、朝鮮人だったら殺していいという考えがそもそも異常だ。
でもこの時代に生きてて、同じような教育を受け、村で生まれて村で一生を終えるという歯車の中にいたら、自分は竹槍を持つ群衆の中にいそうな気もする。

謎の正義感怖すぎる。SNSの誹謗中傷と一緒。100年前にこんなことがあって、同じようなことが今も起こってる。正義感でもなんでもない。
これは他人事じゃない。これを見てちゃんと考えなきゃいけないと思った。

情報を得ることも大事だけど、情報を咀嚼するとか、時には遮断する選択が必要だなと改めて思いました。