タミントン

悪は存在しないのタミントンのネタバレレビュー・内容・結末

悪は存在しない(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ラストの展開にびっくりしたけど、純粋な悪はこの物語の中に存在しないように思える。

芸能事務所サイドだって、コロナ禍で事務所を守るために動いている。
悪というものはなくて、あるのは心の底からは分かり合えないことはどうしてもあるということと、それ故に生まれた結果的なものがいくつも転がっているだけなのかもしれない。

後半、芸能事務所のグランピング施設担当の2人が、この町のことをちゃんと知って共存共栄を目指すようなシーンがある。こっちとしては車の中の話を聞いているから、ついついこの人たちの目線に立って見てしまう。
「なんか色々吹っ切って新たな気持ちで前向きに取り組んでいるんだな」、「分かり合えるといいね」と。
けど観終わってあの人が締め落とされた理由を考えていたらハッとした。
施設を作ること前提に動いてしまっているあたり、結局あの2人は会社の人間として町に来ていることに変わりはない。なんか良い話のように見えて、町の人からしたら余計なお世話である。喜ぶのは芸能事務所サイドだろう。
そんな違和感を僕はスルーして、くすっと笑えるシーンや、開放的な自然に乗せられてしまった。


初めてル・シネマ宮下行ったけどおしゃれで感動しました。東映の時と全然雰囲気変わってるし、なんかチラシ回ってるし、タルトタタン美味しかった。