これはかなりの良作。
ガンダムシリーズの中でも特に「愛」を前面に出したSEEDだけど、オリジナルはうる覚えでしかない。
つまるところ、人間には愛される者と愛されない者の2種類しかいない。
その愛されない側の惨めさ、生きる価値のなさを謳っているわけで。
これは、褒めている。ここまで割り切られると、かえって清々しい。
感情移入度高めな西川貴教の主題歌と、映像が見事にシンクロしている冒頭から始まり 、中盤の映画史上まれ稀に見るエグさ半端ない絶望フェーズ、クライマックスへ向けてのスピード感溢れる、モビルスーツの戦闘シーンの連続、そして爽快なエンディング。
四方八方に配慮が必要なこの時代に、この割り切り具合に拍手を贈りたい。
もちろんガンダムシリーズだからこそ、この作品の存在意義はあるわけで。
そこらかしこに散りばめられたガンダムエッセンスが利いていることもプラスに働いている。
特に、ファーストガンダムへのオマージュは胸熱。