普通のハードボイルド映画と違い、主導権が物語ではなく主人公の内面にあるので、筋書きはかなり単純なのにずっと霧に包まれているような感覚がある。
終盤にちょっとしたどんでん返しもあるが、あくまで犯罪映画的ノルマであって本質的には何も明瞭にならない。
それにしてもリー・マーヴィン、老け顔だとは思っていたがこれで40代前半とは…
アンジー・ディキンソン演じるヒロインもお色気ムンムンで良いのだが、その姉である主人公の妻を演じるシャロン・アッカーも魅力的。
要は身勝手な不倫妻なのだが、回想シーンがフランス映画風味に美しい。
残念ながらあまり有名な映画には出ていないようだけど。