jun

正欲のjunのレビュー・感想・評価

正欲(2023年製作の映画)
3.7
3月頭に体調を崩してしまいなかなか良くならず…
映画も観る気にならなかったけどようやく回復の兆し…
そんな時にチョイスするには少し重かったかも、、笑

今回の映画、ガッキーのいつものキラキラしたオーラが皆無でまずびっくり。
他人に興味がなく関心を持たれることを嫌い、他者から一歩引いた付き合いをする主人公の夏生。

昔の同級生で同じ嗜好を持つ佳道と再会し同居、そして結婚。
だけどそこには恋愛感情や性欲は存在せず…
世間一般に溶け込むためにする結婚を
《擬態》と例えたところが割と好きだった。

《普通》に見られるために《普通》を演じる。
世間には人知れずそんな苦労をしている人がいるのかもしれないなとも思った。

傍から見たら到底理解し得ない変な趣味でもそれを共有しあえて認め合える人がいるだけで人生変わるだろうなと思う。
それが男とか女とか恋愛感情あるなしに関係なく。
そういう人に出会えたら生きている実感が湧く様な気がする。

ラスト15分で訪れた思いもしなかった急展開。
孤独に生きてきた人達が同じ嗜好を持つもの同士支え合いたくて接点を持ったことをキッカケにでとんでもない事件に巻き込まれる。

それでも『いなくならないから』とだけ
伝えに来てくれる人がいる。
片や「普通」を大事に生きてきて息子にもそれが幸せだと押し付け妻に見放され離婚調停中の検事。
その対比がとても考えさせられた。
どっちが幸せなんだろう。

「ありえないですけど」と違う道を生きる人を色眼鏡で見て理解しようともしない。

狭い視野で生きない様にしようと改めて思いました。
jun

jun