このレビューはネタバレを含みます
齋藤潤さんが出演されていると知って気になって観たものの、磯村勇斗さん演じる佐々木くんの中学時代を演じられていたとは…台詞の無い役柄でも、瞳で伝えられる表現力。齋藤潤さんの活躍が更に期待されるなと感じた。壊した蛇口から噴出される水を浴びる佐々木くんの姿がとても真っ直ぐで良かった…
人それぞれの性的指向やマイノリティの中の更にマイノリティへ向けた内容となっていて驚愕。とても良かった。最初は一体どういう話なんだ…と困惑していたけれど話が見えていくうちに没入してしまった…
新垣結衣さんの新境地を知った。可愛くて穏やかなキャラクターを多く演じているイメージが自分の中で定着していたので今作で演じられた桐生夏月というキャラクターを通して新垣結衣さんの新たな一面を知ることができた。瞳の奥に秘めた怒りや虚無が混ざり合うような、夏月のどこか掴めないような感じが怖かったなと。
性行為の疑似体験シーン、今までに無い描写なのではと思った。性行為を表した描写は今までいくつもあったけれど、疑似体験を表したシーンはなかなか無いのでは。人に対して性的感情が無いからこその感覚や視点があって相手に対して性愛的な感情は無くても一緒にいて安心したり、心の拠り所になっていたり。ハグのシーンは良かったな。
「普通」の定義は人それぞれあると知る。誰もが持つ思想があって、その中で生まれる「普通」という言葉が人によって意味が様々なのが面白いなと感じた。
