ななも

正欲のななものレビュー・感想・評価

正欲(2023年製作の映画)
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こういうの自分と重ねすぎて感情移入しすぎてしまって全然だめだな〜大好きなんだけどなあ。
周囲から「普通」を押し付けられて、こうありたいと思う自分にもなれなくて、なんで生きてるんだろう何のために?と思ったり、誰とも分かり合えなくて誰とも言葉を交わせない。
ずっと昔から、この先もずっと、わたしはわたしから逃げられないんだなと思わされる。

八重子と諸橋くんすら自分を見てるかと思って本当に気持ち悪かったな。
「男の人が気持ち悪いのに男の人を好きになっちゃう」よね。

序盤の多様性とか自由とか、まあまあ重いテーマを安くて軽い言葉で語ってるところと、「正しさ」を前面に押し出した間違った世界の代表みたいな検事が出てくるシーンが苦しすぎた。

桐生さんと佐々木くん、この2人が生きないことを選択したら辛すぎると思って、2人で生きてくれ!と滝のシーンで願ってたから、普通の人間に擬態するのうますぎて泣いたし、こんなパートナーって最高…。
こんなに愛おしい2人って『恋人はアンバー』以来でボッロボロ泣いてしまったな。
わたしみたいな人がいてくれと思うし、どこかで楽しく生きてくれればいいなって思うけど、いやそれはわたしじゃないかって。

「誰も一人でいないといいよ」涙
ななも

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