らまんば

ウィッシュのらまんばのレビュー・感想・評価

ウィッシュ(2023年製作の映画)
2.0
純粋にDisney映画を楽しめるピュアさを失ってしまったのかな、あたし。

【良かった点】
・タイトルの“Wish”が「みんなの願い」的に複数形になっていない点。単数系のおかげで「みんなの‘ただ一つの’願い」という意識の強さが感じられる。

【何だかなー、だった点】
・『多様性』の履き違え。主人公には褐色のお肌のそばかすガール。でも悪役王(というか主人公アーシャ以外全員)はお肌ツルッツルのぷりっぷり。そして親友がdisabled、仲間内に恐らくトランスかと思われるキャラがいたり、盛り込めばいいってもんぢゃない…

・悪い王様に搾取された希望を…って予告でやってるけど、実際に観てると物語の前半で王様は決して悪くない。(後半ではダークサイドに落ちるけどあくまでも前半は普通。)国家の運営には様々な理由があって、携わっていないものには理解できないことだってたくさんあるはず。それなのに勝手に“それはおかしい!あたしが何とかする!!”ってな具合で主人公が勝手に過激派に転じる。なんならテロ行為。

・過激な思想を持った主人公のテロ物語と感じた時点でストーリーにも感情にも身が入らなかったから余計なんだろうけど、この作品の裏側にチラチラ見えるお金の匂いにげんなり。
曲目自体は悪くないけど、その映像上の演出が今後舞台化した時に映えることを意識して作られたものに感じるし、様々なシーン(大量のニワトリとか本のライドとか)はこれから何年か経った時にディズニーランドのアトラクションに加わってきそうだなー、とか。
100周年ともなると肖ろうと裏でいっぱいお金が動いてるんだろーなー。

・大切なforgivenessの精神が偏ってる。裏切った仲間は許すけど、王様は見せ物に………ってなんで??
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