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ウィッシュのkeittyのレビュー・感想・評価

ウィッシュ(2023年製作の映画)
3.8
社会風刺感あった。

心の支えがほしくて夢預けちゃう国民と、それを利用する王。でも王は王でみんなのために魔法ぜーんぶ学んで建国までしたのに感謝されなくなるのつら。その背景にはめっちゃ支えてくれた女王様の存在があったのに、すべて自分の実力だって思いあがっちゃいけないなって感じた。

今作のヴィランは歴代の中でダントツでビジュいいイケおじ。女王様は言葉選びから振る舞いまで美しい。それによってアーシャが、正義感のある普通の女の子として引き立てられてた。

福利厚生で家族の夢を叶えてもらおうとする上に、知り得た情報を即発信するヒロイン。最初は苦手だったけど、いやまてよ、普通に人の希望奪って返してくれない王の方が怖い。それに国民たちも気づいてないのも怖い。だけど、友達と家族はアーシャの味方でいてくれたことが素敵だった。

王もヒロインも誰かのためにやってることは同じで、正義感の方向性の違いと周りの人への態度だけでこんなにも自分に帰ってくる結果が違うんだなとしみじみ思った。フィクションだけど、社会の中でなにに希望を見出して、なにを大切にして、どんな人間でいるか、考えさせられた。

ディズニーオマージュがたくさんあって嬉しかったけど、100周年記念の作品というイメージが強く、ウィッシュという一つの作品として好きかどうかと言われたら、もちろん悪くはないんだけどもう一声!という気持ち。
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