このレビューはネタバレを含みます
"読み取って欲しい"映画なんだろうけど、どうしても展開が遅くて間延び感が否めない。
他の人の考察を読んでいたら、宮子さんはその名の通り子宮なんじゃないか、と言っている人がいて。
確かに舞台挨拶で監督があのコポコポ音を探してきた人が母だからそういう見方もあるんだと思ったって話していた。
それなら開けっぱなしの玄関、生命力のある植物に囲まれている部屋、あのコポコポ音、宮子の時間を狂わせるような話し方等はちょっと腑に落ちるというか。
宮子さんは母のように誰でも受け入れるし、ススメが言っていたように自分のことを自分以上に分かってくれる。
それが心地いいけど、ずっとそこには居られなくて他の人と接する術も必要で成長もしていかないといけない。
最後、宮子さんから離れたススメは独り立ちの準備をしていたのかも?とか。
まだまだ考えがまとまらないし、しっくりくる結論は出せていないけど、そうやって観た人とコミュニケーションを取って自分以外の考えを取り込んでいく事が監督の狙いなのかもしれないと少し思った。
あと、観てすぐは分からなかった劇でのキリンのシーン、今の娯楽を表しているのかもしれないとふと思った。
脳が満足するものを求めるのって、ドラマや映画を観て消費してまた次の面白いものを探している行為に似ている気がして、作り手側からしたら宮子さんと同じ悲しい感情になるのかもしれない。