本作不発はある意味必然。ネトフリ向け有名監督の映画愛手慰みモノっぽい印象。この手の自伝映画つくる資格のある監督なのは間違いないのだが。劇中映画のほうが魅力あるように見える…
シネフィル的にアガるのはやっぱり世界最高の監督といって納得できる数少ない人選、ジョン・フォード(デヴィッド・リンチが演じる)とのご対面だろう。期待以上にクソじじいなこの御仁。地平線はどこだ!
終わってみると、スピルバーグほどの成功者でも完璧と思われたもの<家族>が崩壊する感覚があったのか。また、カリフォルニアに移ってからのジョックス(陽キャ、体育会系)とのあれこれも「ジョーズ」や「宇宙戦争」の悪意を思えばあーなるほどね、と納得。
成功者の自伝的映画の難しさ。嫌らしくなく作るのはなかなか困難だな。