リョーシ

フェイブルマンズのリョーシのレビュー・感想・評価

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)
5.0
自分がスピルバーグの撮る映画に惹かれる理由って、誰もが知る超有名監督にも関わらず「残酷さ」を容赦なく観客に突きつけるところで。それは、ゴア描写でもあるし、心を抉るような心理描写でもある。でも、『映画とは娯楽である』という大前提はキッチリ守る。ここまでくると変態じみたものすら感じるんだけど、だからこそスピルバーグの映画は素晴らしいわけで。

今作は自伝的なストーリーを通して、カメラ越しに映し出される現実の残酷さを映画にしていて、本当に心がザワザワするようなシーンも多くある。ただ、ストーリーそのものは比較的分かりやすく、相変わらず完璧なバランス感覚で本当に感動しました。ラストもたまらなかった…「なんて良い映画を観たんだ」と思わせてくれる傑作です。

役者陣も最高で、特にミシェル・ウィリアムズ!こういう複雑な役をやらせたら本当にピカイチです。そして、俺たちのセス・ローゲンよ。髪型が違って最初全然分からなかったけど、最高のハマりっぷりです。
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