スキピオ

ハリガン氏の電話のスキピオのレビュー・感想・評価

ハリガン氏の電話(2022年製作の映画)
3.5
スティーヴン・キングの短編原作。朗読のアルバイトからiPhoneの使い方を教え、何年も交流を深めた老人と少年。だが、老人の死後届くはずのないメッセージが少年のもとに届き、奇妙なことが起こりはじめる。

主人公の少年は「IT/それが見えたらおわり」の子か、ディン・デハーンに似てる。きちんと不穏なサスペンスとして進行しながら、少年の成長の人間ドラマとしてもしっかりしている。家族や脇役もちゃんと良い人のままでよかった。辻褄とか謎を説明し切らないのもよい。原題社会への風刺が効いている。

微妙なのも多い、スティーヴン・キング原作の映像化の中でも、結構良作の部類だと思う。