風来坊

ノーセインツ 報復の果ての風来坊のレビュー・感想・評価

ノーセインツ 報復の果て(2022年製作の映画)
3.5
豪華なキャストと脚本があのポール・シュレイダーさんなので鑑賞。
豪華なキャストではあるが、ティム・ロスさんとロン・パールマンさんはほとんどワンシーン出演みたいな扱い…。
ニール・マクドノーさんは相変わらず、良い存在感のの悪役してました。

主人公が「ヒート」のデ・ニーロみたいな風貌でカッコいい。仕立ての良さそうなスーツと革靴も小道具としてキャラを引き立てていました。
話はムショ帰りの男が足を洗うと決意するも、過去から逃げられずまた暴力の世界へと戻るといういつものポール・シュレイダー節のお話。

ベトナム帰りやムショ帰り、異名を持つ男、拷問、行きずりの筈の女性という設定が好きなポール・シュレイダーさん。
「拷問師」と呼ばれた男の話なので暴力描写は当然エグいです。派手さは無いが駐車場でのアクションシーンなどカッコいい立ち回りもある。

救いがあるようで無いという感じと重要そうな人物があっさり死ぬのもいつも通り…。報復の果てってそういう事かという伏線回収はなかなかでした。
ただ…因果応報というか主人公がやって来た事が極悪だから、どうしても話に乗れない部分はあり…そこが低評価の原因か…。

ダークノワールみたいな感じは雰囲気として悪くなかったですが、今ひとつ響かない印象ではあります。
主人公の闇を背負う感じとハードな展開は個人的には好きではあります。
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