元カノが今カノが「リベンジポルノ」を防ぐために奔走して......というアウトラインから2転3点と物語がツイストしていく佳作。
緩いケイパーものから邦画っぽい陰惨なドロドロ劇に発展していくのかと思いきや......
概要だけ聞くと男側は相当悪いやつなんだろうと思うが、実際にはおばあちゃんっ子だったり、ある1点以外はそこまで酷いやつでもないというバランスになっており、それよりも松本穂香演じる元カノの方がヤバいやつなんじゃないかと思う瞬間も多々。
それが物語のツイストにも繋がっているのだが、この男性の“悪いやつじゃない”という描き方が逆に今作を観る男性に居心地の悪い思いをさせるという点が白眉だ。
クライマックスで男性の権力性を象徴する、あるものを利用して“連帯”に繋がっていく流れも嫌味がなくスマート。
