テレビモニターに反射させて見せる人物描写が印象的だった。冒頭と中盤で２回あったかな。冒頭は大人ソフィーというレイヤーを気づかせる目的で中盤のは絵画「ラスメニーナス」的な撮影の妙って感じで使い分けられていた。すごい。
父娘（おやこ）のこの手の作品は自分にささってしまう。単純なバカンスの映像日記みたいなものなのに、なんかそれだけで観ていられるのはソフィーの可愛らしさとエキゾチックな舞台設定のおかけだろう。
映画の構造としてはバカンスでのホームビデオとそれを見る大人ソフィーという２つのレイヤーなのだが、もうちょい大人ソフィーを活躍させてもよかったのではと思う。
ラストで父親がクラブのような部屋に入っていくのが良くて。
それまでは海とか絨毯とかシケモクとか娘のサプライズにキョトンとか、結構ネガティブな印象を視聴者に与えてきていたが、ダンスシーンだけはお父さんノリノリ！
つまり最後にダンスホールに入っていく父親というのは娘と離れた後も少しは楽しい時間を過ごせたに違いないと思える。
死のイメージが先行しているので無理矢理ハッピーに解釈したくなる。
