「そえまつ映画館」で松崎健夫さんがお勧めしていたので鑑賞。
あまりに寒そうで女の子が可哀想なのと、おじいちゃんの態度が厳し過ぎてあまり共感出来ませんでした。
亡くなったおばあちゃんの遺体を故郷で葬ると約束したシリア難民のおじいちゃんムサと孫娘ハリメはボロボロの棺を抱えヒッチハイクでトルコとの国境を目指す。
旅の途中で様々な人に親切にしてもらうのだけど二人とも全く笑顔を見せないのが故郷とトルコで受けた仕打ちの厳しさを物語っているように思う。
ハリメも疲れ果てた祖父を助ける様子が無く途中で靴を隠したり、おじいちゃんもハリメが描いてた絵を破り捨てたりとあまり良好な関係には見えない。
それでも戦争で両親を失ったハリメには祖父しか頼る者が無く、置き去りにされる恐怖に怯える描写が何度も出てくる。
終盤になるにつれ他にも戦争を逃れてきた難民らしき人々が映るようになるなど物語は現実的な帰結に向かっていくが、私はこのラストを老人版「フロリダ・プロジェクト」のように感じました。
