めっちゃ楽しかった！
20世紀FOXマーベル映画の同窓会であり鎮魂歌。過去作観てる人には最高のお祭りだった。
個々の同窓会興奮ポイントについての感想は多過ぎるから割愛。
ウルヴァリンの再登場については正直「ローガン」で綺麗に畳んだのに掘り返すな！と思ってたんだけど、見たらそんなの吹っ飛んだ。
「うんうんみんなの思ってることはわかってるよ」からの文字通り"掘り返す"展開はデッドプールだからできる手法だし、あんなに開き直られたら受け入れるしかない。
黄色いコスチューム&とんがり耳マスクのウルヴァリンを実写で見られたことに感謝。
50年後、他の俳優が演じるウルヴァリンの映画が何本作られたとしても俺は「ウルヴァリンといえばヒュー・ジャックマン」と言い張る懐古厨おじいさんになってるに違いない。
新キャラの中ではエマ・コリンのカサンドラ・ノヴァがめちゃくちゃ良かった。スキンヘッドであの美しさ、無邪気さと妖艶さを両立させた演技、他の出演作も見たくなった。
でもストーリーは弱かったかなぁ。
デッドプール1,2では、ウェイド本人はめちゃくちゃやってるけどストーリー自体はしっかりテーマと軸があって、マーベルファン以外が一作だけ観ても楽しめるものになってたと思う。その点今作は同窓会に重きを置き過ぎな感じがした。過去作の集大成という点ではエンドゲームやノーウェイホームに似てるけど、それらよりさらに同窓会以外の部分が薄かった。
とはいえ、そういう映画があっても良いと思うし、逆に言えば"お祭り"という点ではMCUの傑作と言われるエンドゲームやノーウェイホームを超えた傑作だったと思う。
MCUの一部としては……
新しく出てきた"アンカー"という設定が謎。
何千年何万年と続くはずの時間軸の"アンカー"となるのが寿命わずか100年足らず(ローガンは寿命が長いけどそれでも数百年)の人間だったら、"アンカー"が死ぬ度に時間軸が崩壊してマルチバースが成り立たなくない？
あと、アース10005でローガンが死ぬのは2029年だから、最後の2024年のアース10005には二人のローガンと二人のローラ(X-23)がいるってこと？あの5年後にミュータントが絶滅の危機に瀕した世界になるの？
ローガンと話を繋げるために適当に同じアースにしただけみたいな雑さが気になる。
みんながこの映画に求めてるのはお祭り感だし、無理にMCUの本筋(TVAが絡むマルチバース関連)に繋げず、色んな時間軸行ってめちゃくちゃやるけどなんとか自己解決して終わり(エンドクレジットでTVA職員が出てきて「あいつは放っておこう」って言うとか)でよかったんじゃないかなと思ってしまう。
もしかしたら今回の出来事や設定も今後のMCUの展開でちゃんと活かされるかもしれないからそこの評価は一旦保留で。
